スネアドラムとは?
ドラムセットにおいてキックとのコンビネーションでビートを決定づける非常に重要なパーツ。主に2拍・4拍目のバックビートを強調するために多く用いられる。主要パーツであり使用頻度も高いのでスネアの音色はドラム全体の印象が変わる程、影響力があるのです!
音の違いを理解できてますか??
楽器において音色を決める要素に「鳴り」があります。ミュージシャン同士で、このギター、良く鳴るね〜なんて会話ありますよね?
ギターに限らず、もちろんドラムにも「鳴り」があります!
スネアは多くのメーカーから様々な種類が発売されていますが、大きく分類すると、ボディ(シェル)が「木」か「金属」で作られている2つに分けることができます。この素材が違うと鳴りが変わり、サウンドもガラッと異なるものになるのです!優秀なドラマーほど、演奏するジャンルや周りの楽器の種類によってスネアをチョイスして最適なドラムサウンドを作り上げています。
ただ…こうしたドラマーの努力も虚しく、ドラマーでない人には意外と音の違いは知られていないのが現実…でも音楽はアンサンブル!各パートの理解が不足していては良い作品が出来ないかもしれないですよね!?
そこで今回クリラボでは、SCRAMBLESより期待の若手ドラマー、若山トシユキをゲスト検証員に迎え、ドラマーでない方や駆け出しドラマーに向けて、ドラムセットにおける、「スネアの素材の違いによる音の違い」を検証を交えて解説します!(SCRAMBLES .若山トシユキ)
検証方法
・同じフレーズを「木」と「金属」2種類のスネアで演奏&録音
・録音はドラムセット「全体」とスネア「単発」行う
・ご覧の方にも検証頂けるように検証データを用意
検証データ
①単発
【木】
【金属】
②全体
【木】
【金属】
検証結果
【木】
・音域的なバランスが良くまとまりが良い。
・特に低中域が詰まっており、高域は少なめのファットなサウンド
・角の無い音なのでアタックは控えめだが、その分タッチの違いによる表現の幅は広い
【金属】
・高域が強く、「カンッ」と硬く鋭利な音質が特徴的
・アタックが強く、木に比べて派手なサウンド
・音量が大きめ
・余韻がストレートでサステインが長め
総評・注意点
木は金属よりも柔らかく丸い音、金属は木よりも固く派手な音。
ロック系の曲ならアタックの強い「金属」でドカン!と派手に鳴らして、バンド全体を盛り上げましょう!
アコースティックやポップス系ならバランスのよい「木」でクールにリズムを刻むと良いでしょう。
ちなみに金属製の方が安価な場合が多いです。(特にスチールは原料自体の値段が安め)最初に選ぶマイ・スネアに悩んでいる方、ロック系をやりたいならスチールは圧倒的にオススメです。
また木製は気温や湿度変化でサウンドが変わるものがあるので注意しましょう。
(極端な例ですが、カリフォルニアでカラッと素晴らしく抜けるサウンドが出たものが、日本では鳴りが減って明らかにサウンドが変わってしまった…なんて話もあります)
今回の検証は以上!
もちろん、上記と違うチョイスをしても間違いではないですし、正解はありません。検証結果を踏まえ、あなたなりのスネアサウンドを追求してみて下さい!
今回演奏協力してくれた、若山トシユキのコラムが連載中!ドラマーもそうでない人も役立つドラム情報満載でお送りしております!
検証員
平シンジ(SCRAMBLES)
音楽クリエイターとして多方面へ楽曲提供を行うほか、音楽情報サイト「クリラボ」編集長としても活躍中。
Twitter : @shinjiro69
演奏協力:若山トシユキ(SCRAMBLES)
SCRAMBLES所属ドラマー。BiSHやPOP等、他様々なアーティストのレコーディングやライブサポートで活躍中。またGHOST ORACLE DRIVEのメンバーでもある。
Twitter @toshikunorz