シンバルといえば…
ドラムセットの中で高音域を担当し、そのサウンドが全体のキャラクターに大きな影響を与える存在。そんなシンバルの定番ブランドといえば「セイビアン」と「ジルジャン」現在ほぼ全てのスタジオ&ライブハウスに、このどちらかが常設されているといえる2大ブランドなのです。
で、す、が、その特徴はといわれると、雑誌やカタログを見てもサスティンがどうとか、ブリリアントだとか高音に伸びがあるとか、、、文字だけだと抽象的で、全部いい音がでそうに書いてあるし、実際買おうと思っても、どれをチョイスしたらいいのか分からないんですよね。
これからの時代、ドラマー以外のメンバーや、エンジニア、プロデューサーなども、ドラムの音の感じをしっかりと知ってサウンドメイクに生かすべきでは!?と、考えたクリラボでは、実際にシンバルを用意、録音して検証してみました!
検証方法
・同じドラムのフレーズを、セイビアンとジルジャンでそれぞれたたいてみた。
・実際にはドラムセット全体でサウンドにどのくらい違いがでるのか!?
・また、そのキャラクターに合う音楽ジャンルは!?
本検証に参加したドラマーは、元Hysteric Blue、現在は数々のサポートを行いながら、Sabãoで活躍する爆裂ドラマー「楠瀬タクヤ」。
サウンドプロデューサー陣はSCRAMBLES「高崎大輔」とクリラボ編集長こと私「平シンジ」が参加した。
使用機材
①Zildjian A.カスタムシリーズ
②Zildjian K.カスタムシリーズ
③SABIAN AAシリーズ
検証
①Zildjian A.カスタムシリーズ
平:お!割とジャキっとしてますね。王道な感じ。
高崎:ドンシャリって感じだね。どっちかといえばPOPS向けかな?
楠瀬:そやね!これだけで全体がキラキラするよね。実際現場ウケはいいよ。笑
高崎:クリエイター的には弄りやすいかもね!EQかけた後のイメージし易いもん。
平:ローが少ないから普通のシンバルをローカットした感じに近いのかもっすね。
②Zildjian K.カスタムシリーズ
高崎:さっきより渋めだね!
楠瀬:Aよりタイトになるよね。クセが少ないから色んなジャンルに対応できます、って感じ。
平:ROCKに合いそうだし、アコースティック系もいけそうっすね!
高崎:仕事人って音だよね。笑 JAZZとかもいけそう。同じメーカーの物でも個性があってしっかり住み分けできてる。
平:では、次はメーカーを変えてみましょうか!
③SABIAN AAシリーズ
平:さっきとは対象的に高音の伸びが抑えられてて、乾いた感じっすね。
高崎:ROCKが似合うよね。
楠瀬:これは…好き。笑
平:サステインは長めですね。低音がしっかり響いてくるから1発ごとにパワーありますね!
高崎:ハットもライドもガツンしてるからシンプルな8ビートで生きてきそうな音だね。
楠瀬:派手さはないけど、芯があって存在感あるよ。こいつも割とクセなくオールマイティかな。
高崎:こうして改めて聴いてみるとやっぱり違いはあるね!
平:メーカーごと、シリーズごとのキャラ設定が見えますよね。
楠瀬:ドラマーじゃないとココまで比べることはないかもね…みんなもっとドラムを聴いてくれ!笑
まとめ
①Zildjian A.カスタムシリーズ
・高音域の伸びがGOOD!全体をキラキラとした印象にさせる。
・オールマイティ。特にPOPS系と相性良し。
②Zildjian K.カスタムシリーズ
・短めのサステインと深みのあるダークなサウンド。
・Aシリーズと共通するのは、クリアな音色。
・JAZZやアコースティックなアンサンブル、ROCK系とも相性良し。
③SABIAN AAシリーズ
・全体的に乾いた落ち着いたサウンド。
・ROCK系と相性良し。
検証は以上となるが、皆さんはどう感じただろうか??
雑談が多かったのはさておき…検証結果が皆さんのサウンドメイクに役立てばこれ幸い…。
検証員
平シンジ(SCRAMBLES)
音楽クリエイターとして楽曲提供と音楽情報サイト「クリラボ」編集長。
Twitter : @shinjiro69
楠瀬タクヤ(SCRAMBLES)
DRUMMER playing with…清春 MEG 武藤彩未 藍井エイル 小野賢章 LF松 AARON Kimeru 斉藤秀翼 ゆず GReeeeN MDR etc… Works @《OVERCOME MUSIC》舞台、CM等音楽制作《SCRAMBLES》作曲,ドラム 《Sabão》