真空管?トランジスタ?デジタル??アンプに興味があるけど種類が多くてよくわからない…そんなベーシストに向けて、初めてのベースアンプ選びvol.2は、買う前に考えるべきことを紹介した前回に続き、主要なベースヘッドアンプのタイプや特徴、初めてのアンプに適した定番モデルを紹介します!好みのサウンドを奏でるヘッドアンプがあればベースライフがもっと楽しくなること間違い無しです!
そもそもヘッドアンプとは
スタジオやライブハウスでよく見かけるこんな箱のことです。
ベース本体から送られる信号を増幅して、色付け(イコライジング)してくれるもので、本体と並んでサウンドを決定づける大事な部分です。通常、ヘッドアンプはキャビネットとセットで使います。キャビネットというのはスピーカーのことです。こんな感じのものを見たことありますよね??上がヘッドアンプ、下がキャビネットです。
種類
チューブアンプ
・音の増幅に真空管を使用するタイプ
・プリアンプとパワーアンプともに真空管を用いたものはフルチューブアンプ、プリアンプのみに真空管を用いたものはプリチューブアンプと呼ばれる
・太く暖かい音色が特徴
・真空管は寿命があるので定期的に交換が必要
・大きく重いものが多い
◎こんな人にオススメ
バンドサウンドを包み込むような、太く温かみのある音が欲しい、車移動できる
ソリッドステイトアンプ
・音の増幅をトランジスタで行うタイプ
・硬めのクリアなサウンドが特徴
・真空管に比べメンテナンスの手間が少ない
・比較的コンパクト
・歪むと中域が強調されややブーミーになりやすい
◎こんな人にオススメ
スラップを多用するなどアンサンブルにおいてベースを押し出したい、クリアで音抜けの良さが欲しい
デジタルアンプ
・近年流行しているコンパクトアンプのほとんどが該当
・増幅にデジタル回路を使うタイプ(クラスD、D級などと呼ばれるもの)
・コンパクトサイズながら高出力、クリアなサウンドが特長
・一昔前は音質面の評判が悪かったが、技術進歩で改善が進み、最近はプロの使用も増えている
◎こんな人にオススメ
チューブほど柔らかくなくていいがソリッドステイトだと音が硬すぎると感じている、大音量で鳴らせるパワーが欲しい、ライブやレコーディングなど持ち出す機会が多い、DTMで自宅録音する
定番機種
主要メーカーの定番と呼ばれるもののうち比較的安価なモデルを5つ紹介します!種類と価格、特徴を記しているので目指すサウンドをイメージしつつお財布と相談しながら見てみましょう!
①Ampeg(アンペグ)/SVT-3PRO
チューブ:プリアンプ ソリッドステイト:パワーアンプ 約140,000円
ベースアンプの大御所アンペグの定番機種。チューブとソリッドステイト両方を用いることで、チューブドライブの温かみのあるサウンドはもちろん、クリアでソリッドなサウンドまで幅広い音作りができ、様々なジャンルに対応できるのが特徴です。その万能性から、スタジオ、ライブハウスでもよく置いてある機種です。(HP)
②Hartke(ハートキー)/ HA2500
ソリッドステイト 約30,000円
スラップをするファンク系プレーヤーに愛好者が多いHartkeのエントリーモデル。低価格ながら、チューブエミュレーションによりチューブ感のある太くまろやかなトーンからスラップ向きのシャープなトーンまで対応する、コストパフォーマンスの高いオールラウンドアンプです。(HP)
③MARKBASS(マークベース)/Little Mark III
ソリッドステイト 約90,000円
アンプメーカーとしては新興ながら高性能コンパクトアンプで知られるMARKBASSの定番シリーズ。約3kgと軽量かつコンパクトながらチューブアンプのコンプが効いた音から、ドンシャリな音までサウンドメイクが可能で、リバーサル〜ライブ、レコーディングまで場所を選ばず活躍できるでしょう。(HP)
④TC ELECTRONIC(ティーシーエレクトロニック)/ RH450
デジタル 約70,000円
KenKen(RIZE)や難波章浩(Hi-STANDARD)の使用で注目を集めるTC ELECTRONICの先進技術が詰まった進化系アンプ。コンパクトな外見とは裏腹な450Wの高出力に加え、ゲイン、イコライザー、コンプレッサーなどの設定を記憶させられるプリセット機能や内臓チューナーなど、現代における新しいベースアンプの形を示した意欲作と言えるでしょう!(HP)
⑤GALLIEN-KRUEGER (ギャリエンクルーガー)/ 700RB II
ソリッドステート 約85,000円
40年以上ベースアンプを作り続けてきた老舗GALLIEN-KRUEGER の定番RBシリーズのスタンダードモデル。メインとは別系統で高域を出力するシステムを搭載しており、ハードにドライブさせても、音が潰れずクリーンなサウンドを実現しています。(HP)
特徴がわかるとアンプ選びもやりやすくなったのではないでしょうか?どれもそれぞれ良さがあるのでサウンド面と利便性、予算の3軸で考えると良いでしょう!そして何より1番大切なのは実際に鳴らしてみることです。YOUTUBEなども参考にはなりますが必ず楽器店やスタジオに足を運んでイメージ通りか、自分の耳や感覚にマッチするかどうか確かめてみましょう!